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もっと知ろう!税金のこと

身近な言葉でありながら、意外に分からないことが多いのが「税金」。 特にお仕事においては、「税を知らないこと」が不利益を生むリスクとなる 場合もあります。 税金の基礎知識、しっかりチェックしてみましょう。

●法人/東日本大震災関連

「店頭に募金箱を置く場合の税務」(kn0102,kj0201,hj0502,)

2011年04月05日(火)

東日本大震災の被災地を支援するために、店頭に義援金の募金箱を設置し、一般の顧客から義援金を募るような活動をなされるお店も多いようです。

今回は、そのようにして店頭に募金箱を設置した場合に、あらかじめ知っておきたい義援金の税務と、実施しておきたい税務手続きを紹介してゆきます。

知っておきたい、義援金の税務の取扱い


 

1)税務上の控除対象となる義援金とは


 被災地の方々を支援するための義援金の税務上の取扱いは「寄附金」とされています。そして、この義援金の寄附については、個人(個人事業主を含む)による寄附金か、それとも法人による寄附金かということと、その寄附先によって、税務上の取扱いが異なります。
 このうち、個人が義援金を寄附した場合、その支出が「特定寄附金」に該当すれば、寄附金控除(所得金額の40%または寄附の額のいずれか少ない方の金額から2千円を控除した金額を所得から控除)の対象となります。また、法人が義援金を寄附した場合、その支出が「国等に対する寄附金」「指定寄附金」に該当すれば、全額が法人の損金に算入されます。


2)寄附金控除等の対象となる具体例


 具体的には、次のような団体等への寄附が、寄附金控除もしくは全額損金算入の対象となります。
①国または地方公共団体に対して直接寄付した義援金
②日本赤十字社の「東北関東大震災」口座へ直接送金した義援金、新聞・放送などの報道機関に対して直接寄附した義援金などで最終的に国または地方公共団体に拠出されるもの
③社会福祉法人中央共同募金の「各県の被災者の生活再建のための義援金」として直接寄附した義援金
④社会福祉法人中央共同募金会の「地震災害におけるボランティア・NPO活動支援のための募金」(平成23年3月15日財務省告知第84号)として直接寄附した義援金
⑤①から④までの義援金のうち、寄附した義援金が募金団体を通じて最終的に国または地方公共団体に拠出されることが明らかであるもの
このうち、上記⑤に関して、義援金が実際に国、地方公共団体に拠出されるものであるかどうかの判断が必要になりますが、本来この判断は一定の手続きの上で国税局長が確認することになるところ、今回の震災に際しては、「その義援金が最終的に国、地方公共団体に拠出されるものであることを税務署が確認できれば、国等に対する寄附金とする」という事務運営指針が打ち出されています。
 具体的には、その義援金が最終的に国、地方公共団体に拠出されるものであることが新聞報道、募金要綱、募金趣意書などで明らかにされており、そのことが税務署で確認されたときには、前述の税制上の特典を受けることができるというものです。


3)寄附金控除等の適用手続き


 上述の団体等に義援金を寄附した個人や法人は、所定の手続きにより寄附金控除等の手続きを受けることになります。
 まず個人(個人事業主)については、来年の3月15日が提出期限となる「平成23年分所得税確定申告書」に、寄附金控除に関する事項を記載するとともに、義援金などを寄附したことを確認できる書類を確定申告書に添付するか、呈示をする必要があります。この書類は、例えば国や地方公共団体の採納証明書・領収証、募金団体が発行する預かり証などが該当します。
 次に法人については、義援金を支出した事業年度の確定申告書の「別表十四(2)・寄附金の損金算入に関する明細書」の「指定寄附金等に関する明細」に寄附した義援金などに関する事項を記載し、必要書類については、先の個人で要するものと同様になります。
 なお、日本赤十字社や中央共同募金会の「東北関東大震災義援金」の寄附を郵便振替で行った場合、郵便窓口で受け取る半券(受領証)をもって寄附したことを証する書類としても差し支えないこととされています。

募金活動を行う事業者は税務署で「確認手続き」を


 

ところで、募金活動を行う団体が日本赤十字社や報道機関であって、このような団体が募金活動を行った義援金は、特段の確認手続きを要することなく「国等に対する寄付金」に該当するとしているところですが、例えば一般のお店が募金受付を行う場合で、その募金を通じた義援金が「国等に対する寄附金」に該当するためには、あらためて最寄りの税務署で「確認」手続きを行う必要があります。


具体的には、①募金箱についての募金要綱や、募金趣意書をお店で作成し、②募金箱の現金について、レジのそれとは別途に出納管理を行ったうえで、定期的に日本赤十字社等の募金団体に送金をして、その送金履歴を証明できるようにしておく、③その上で、事後でも構わないので税務署の確認手続きを受けます。税務署による確認が完了したならば、募金箱に寄附をした顧客自身が寄附金控除等の適用を受けるために、求めがあれば募金預かり証などを発行できるようにしておくべきでしょう。募金預かり証に記載する文言は、以下を参照してください(※)。


(※)上記金額をお預かりしました。お預かりした義援金は、○○(例えば、「日本赤十字社の東北関東大震災義援金口座」と記載します。)に拠出いたします。(注) この預り証をもって、所得税法第78条第2項第1号及び法人税法第37条第3項第1号の「国又は地方公共団体に対する寄附金」に該当することの証明としてお使いいただけますので、大切に保管してください。


参考;国税庁HPの「義援金に関する税務上の取扱いFAQ」http://www.nta.go.jp/sonota/sonota/osirase/data/h23/jishin/gienkin/gien_faq.pdf

 最後のくだりの「店頭設置の募金箱についての税務署確認手続き」は、決して強制されるものではありませんが、募金箱の透明性を高め、お店の顧客がする寄附金控除等の税制上の手続きに資するために、実施の検討をおすすめします。

最後になりましたが、読者の皆様の無事と、被災地の一日でも早い復興を重ねてお祈りいたします。

 

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