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もっと知ろう!税金のこと

身近な言葉でありながら、意外に分からないことが多いのが「税金」。 特にお仕事においては、「税を知らないこと」が不利益を生むリスクとなる 場合もあります。 税金の基礎知識、しっかりチェックしてみましょう。

●相続税・贈与税/贈与税のしくみと特例

「直系尊属からの住宅取得等資金贈与の特例」(sz0201)

2011年06月21日(火)

プロローグ


 

今回は、平成22年度税制改正で拡充された「直系尊属からの住宅取得等資金贈与の特例」について解説をしてゆきます。国の持ち家促進政策の一つであり、また景気浮揚策の柱ともなっている税制改正項目ですので、知っておいてほしい内容です。以下ポイントを絞って解説しましょう。

 

本来の贈与税は、非常にキビシイ税金


 

まずは、贈与税の仕組みについて、カンタンに説明をしてみましょう。たとえば、AさんからBさんに1000万円の現金をあげたとしましょう。Aさんは返済を求めることはせず、またBさんにも返済の義務は約束としてはありません。そうなると、これは立派な贈与という法的な契約が成立していることになります。

一方で、担税力(たんぜいりょく;税を払う力)があるところに課税をするという税金の目指すところからすると、贈与を受けたBには、まさに担税力があるという見方が出来ます。このように、贈与という行為を受けた者に対して課税をするのが贈与税の基本的な考え方です。

贈与税に関しては、原則として親子間や夫婦間の贈与に関しても課税される税金です。贈与税が課税されない例外は、親子間の扶養の資金や、夫婦間の日常生活の資金のやりとり程度となりますので、かなり厳しい税金です。

また、贈与税は「相続税の補完的な役割を果たす税である」とも言われています。もしも贈与税が存在しなかったら、相続税を負担したくない一部の人は、相続が起きる前に相続財産を次から次へと生前に贈与をすることによって、相続税が課税されることを回避するような行動を取るかもしれません。これは租税回避の観点から許されるものではなく、これを防止するために贈与税を置いているともいわれています。

この贈与税の原則は、年間で110万円超の贈与を受けた場合に税金が発生してきます。税率は最低10%でスタートして最高税率は50%となっています。そして特例の適用が一切ないような先ほどの例(1000万円の贈与)だと、Bには231万円の贈与税が課税されることになるわけです。

 

直系尊属からの住宅取得等資金贈与の特例を利用すると・・・


 

 

1)「直系尊属」とは?


 

 

この贈与税の特例は「直系尊属」からの贈与を対象にするものです。ここで「直系尊属」とは民法(親族法)の概念で、受贈者(贈与を受ける人)の父母、祖父母といった、親から上の世代の祖先で親子関係の血筋である者を指します。

この点で「配偶者の父母」は「傍系の尊属」となるのでこの特例を受けられないことになります。このように、孫が祖父母から住宅取得資金の贈与を受けるケースにも適用ができることから、かなり広範の贈与をも特例対象としていることがうかがえます。


2)「住宅取得等資金」とは?


 

 

これには「住宅の購入」や「住宅の新築」のみならず「住宅の増改築」も含まれます。このような資金使途目的で贈与を受けた場合に、この特例を適用する余地が生まれてきます。

また、ここでいう「住宅」には、贈与を受けた人自身が、贈与を受けた年の翌年3月15日までに居住をしていることが原則として求められます。ということは「数年後の将来を見越して住宅取得資金の贈与を受けておく」といった具合ですと、この特例は受けられません。

3)いくらまで贈与税が課税されない?


 

 

平成22年中の住宅取得等資金の贈与であれば1500万円までが、平成23年中のそれであれば1000万円が、贈与税の非課税とされます。そして、もともとの贈与税の非課税枠(基礎控除額)の110万円がありますので、これに同額を加えると平成22年中は1610万円、平成23年中は1110万円までの住宅取得等資金の贈与について、非課税措置となるわけです。

さらに、相続時精算課税制度を選択すると、この制度のもともとの非課税枠(特別控除額)2500万円に上記それぞれの年分の非課税枠(平成22年中1500万円、平成23年中1000万円)を加算した金額が、住宅購入資金等の贈与に際しての非課税枠となります。ただし、相続時精算課税制度自体を選択すると、この制度のもともとの非課税枠(特別控除額)である2500万円は、相続発生時の遺産の額に加算をして相続税の計算をしなければならないことに注意が必要になります。

4)その他に気をつけておくべきことは?


 

 

気をつけておくべきことの第一は、贈与を受ける人の年齢制限があるということです。すなわち、受贈者の年齢が20歳以上(贈与を受けた年の1月1日現在)である必要があります。第二に、住宅購入の相手方が親族である場合は、特例の適用対象外となります。親子間の住宅の売買には適用がないということです。第三に、取得する住宅に面積制限や、中古住宅の購入の場合の経過年数による制限、住宅の居住用面積の占める割合に関する制限が細かく定められているという点です。

また、この特例の適用を受けるための贈与税の申告を、期限内にしなければならないことに注意が必要です。上記の諸条件を満たして無税になるからといっても、確定申告でこの特例を受けるための意思表示を、期限内にきちんと行わなければいけないことになります。

 

 

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