身近な言葉でありながら、意外に分からないことが多いのが「税金」。 特にお仕事においては、「税を知らないこと」が不利益を生むリスクとなる 場合もあります。 税金の基礎知識、しっかりチェックしてみましょう。
●個人の納税/申告と納税の手続き
2012年01月11日(水)
従来の更正の請求期間はたったの1年間
当初の申告の際に税金を多く払いすぎたときや、少なく還付の申告をしたときに、納税者が後日にできる手続きとして存在するのが「更正の請求」手続きです。そもそも「更正の請求」とは、法人税や所得税といった税金の申告について、誤って申告納税を多くしすぎてしまった場合に納税者が行う、還付請求手続を言います。
この更正の請求の期間は、従来の国税通則法の規定では「当初申告の期限より1年以内」とされていました。たったの1年で、いわば"時効"のような扱いを受けることになる不親切ぶりでした。
他方で、税務署長権限での納税額の増額更正は3年間許されていた
この「不親切」に加えて指摘されていたのが、課税庁サイドが納税者の申告内容を是正して税金の追徴ができる手続き(これを増額更正といいます)の期間が、「当初の申告の期限より3年以内」とされていたという「不均衡」です。
更正の請求期間の延長で、税務署と平等になる
上記のような、納税者と課税庁の間に横たわる不均衡を是正するものとして、今回の国税通則法の改正では、納税者が行う更正の請求期間を1年から5年に延長をして、納税者の救済を図ることとしました。
他方で、課税庁ができる増額更正の期間も、3年から5年に延長されています。
更正の請求期限後は「更正の申出書」の提出を
なお、今回の更正の請求期限の延長を柱とする改正国税通則法は、平成23年12月2日以後に法定申告期限が到来する国税の申告分が延長の対象となりますので、同日以前期限到来分については従前の延長前の規定が適用されます。
また、更正の請求期限の到来以後の分について行われてきたこれまでの「嘆願」なる手続きは、今後は「更正の申出書」の提出を行うこととされ、手続き規定の整備がなされました。
これにより、法定外の手続きにより非公式に課税庁に対して税額の減額変更を求める「嘆願」という実務慣行が、今後は解消されることことになります。


